煮っ転がしなどが美味しい里芋ですが、実はぬか漬けにしても美味しいって知ってましたか?
ぬか漬けを始めたばかりの頃は、芋類を漬けるのに少し抵抗があったのですが、ある時ふと思い立って里芋を漬けたところ、「これはイケる!」と感動しました。
ということで今回は里芋のぬか漬けをご紹介していきたいと思います。
里芋は生で食べちゃダメ!?
里芋って生で漬けて良いのかな?
漬けるにあたってそんな風に思ったので、色々調べたところ、ほとんどの記述で里芋は生で食べちゃダメと書かれていました。
デンプンは人の体で分解できない!?
里芋を生で食べちゃいけない原因は、里芋に「デンプン」が含まれているからです。
デンプンは生で体に取り入れると、消化することができず毒になってしまうのです。
芋類には基本的にデンプンが含まれており、ジャガイモなど加熱処理が必要なものが多くあります。
ただし長芋や山芋は、デンプンを分解する酵素「アミラーゼ」が含まれているので、生で食べることができるのです。
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あと里芋にはシュウ酸も含まれているので、独特なエグミがあって生では食べづらいのですね。
皮は食べてもOK
里芋は加熱処理をしていれば皮も食べることができます。
ポリフェノールの一種である「リグナン」という成分が入っており、アンチエイジング効果や動脈硬化の予防効果があります。
ただ里芋には土がついている場合が多いので、しっかり汚れを落として薄皮だけの状態にするのが良いでしょう。
下ごしらえのやり方
では里芋の下ごしらえしていきましょう。
まずはボールに水をはり、その中に何個か里芋を入れて、擦り合わせるように揉み洗いをします。
結構汚れてるんですよね。
水が綺麗になるまでしっかり洗いましょう。
洗い終わったら、僕は土臭いのが好きではないので皮を剥いていきます。
六方剥き
「里芋は小僧に剥かせろ」
その昔、料理の鉄人というテレビ番組で鹿賀丈史さんが言っていたのを、何故か鮮明に覚えています。
小学生の頃だったと思うのですが、いまだに覚えているなんて、よっぽどインパクトがあったのですね。
これは実際にあることわざで、普通の野菜は皮を薄く剥くのが良いとされていますが、里芋はエグミがあるので分厚く剥くのが良いんですね。
ということで皮を薄く剥けない、料理に不慣れな小僧に剥かせるのが良いというものです。
昔の人は面白いことを考えますね。
そしてそんな分厚く剥くのにピッタリなのが「六方剥き」です。
よく洗って汚れを落としたら、水気をしっかり拭き取り、両端を切り落とします。
そして上から下へ等間隔に、まずは3面皮を剥いていきます。
最後に残っている皮を3面剥いたら完成!
里芋は硬いので手を切らないように気をつけてやりましょう。
茹でてつるんと剥く
里芋の皮は、熱を入れるととても剥きやすくなります。
下茹でした後に剥くというのも一つの手段ですね。
ということでしっかり洗った里芋を皮ごと茹でます。
時間は10分くらいかな。
竹串がスッと入ったらOKです。
固茹でにしたければ7〜8分といったところでしょうか。
ざるに上げて粗熱をとったら皮を剥いていきます。
里芋は冷めると皮が向き辛くなるので、触れる程度には冷ましますが、出来るだけ熱いうちにやりましょう。
布巾やキッチンペーパーなどで包んで剥くと剥きやすいですよ。
電子レンジ加熱でつるんと剥く
電子レンジは時短クッキングの常套手段ですね。
まずはしっかり洗って、里芋の真ん中に一周切れ込みを入れます。
そしてお皿に里芋を入れ、水を軽く回しかけます。
あとはラップをふんわりかけて電子レンジでチン!
600wで4分くらいが目安です。
加熱が終わったら、これまた適度に熱いうちに皮を剥きましょう。
うまくいけば切れ込み部分からツルッと皮が剥けます。
3パターン剥いてみて思ったこと
今回3種類の剥き方をご紹介しましたが、僕は普段スタンダードな六方剥きでやっています。
加熱して剥くのも剥きやすいのですが、細かい部分が残ったり、剥きにくい部分があったりするからです。
そういった細かい部分を綺麗にするのに爪でカリカリとやるのですが、ベーシストの僕は常日頃深爪なので、指と爪の間に皮が入って結構痛かったです。
ちなみに湯剥きと電子レンジでは、湯剥きの方が皮離れがよかったかな。
かかる時間は電子レンジが圧倒的に短いので、時短メリットは高いです。
みなさんそれぞれに合った方法で取り組んでみてくださいね!
漬けてみた
今回はせっかく3種類の皮むきをやったので、3種類とも漬けていこうと思います。
右から六方剥き、湯煎、レンチンです。
やはり六方剥きが一番綺麗ですね。
六方むきの方は皮を剥いた後に竹串がスッと入るまで茹でています。
ちなみに皮を剥いた後は、よーく冷ましてからぬか床に入れましょう。
熱いうちに入れると、ぬか床が悪くなってしまいますので注意してください。
お味の感想
里芋は下茹でしたので、半日〜1日で良いと思います。
お味の感想は、
「美味しい!」
ジャガイモと違ってポテサラ感はなく、シンプルに美味しい芋のぬか漬けになってくれていました。
味そのものにクセがないからですかね。
ぬか漬けにとっても合う芋だと思います。
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3パターン食べて思ったこと
今回3パターンとも食べたのですが、六方剥きが一番美味しく感じました。
湯煎やレンチンは、皮が薄く剥けるのですが、その分里芋特有のヌルヌルが表面ついており、それはぬか漬けにとってあまり必要ではないと感じました。
あと、単純にカットしづらいです。
煮っ転がしなどには良いかもしれませんが、ぬか漬けにはヌルヌル成分までカット出来る六方剥きが良さそうです。
結論。里芋は小僧に剥かせろ!
ということで下ごしらえのやり方、盛り付け、味の3方向から、里芋のぬか漬けには「六方剥き」が良いということがわかりました。
「里芋は小僧に剥かせろ」
名言ですね。
料理の鉄人観ててよかった(笑)
手間はかかりますが美味しいぬか漬けになってくれると思います。
みなさんも是非、里芋のぬか漬けにチャレンジしてみてくださいね!
【おまけ】里芋の煮っ転がし簡単レシピ
ぬか漬けせずに余った里芋はやはり定番の煮っ転がしが美味しいですよ!
というか、煮っ転がしで余った里芋をぬか漬けにする場合が多いですかね(笑)
作り方は簡単!
皮を剥いた里芋を鍋に入れ、里芋が隠れるくらい水を入れ、白だしを加えます。
この時は水500mlに対して白だし80mlくらいかな。
そして火にかけ、沸騰したら落とし蓋をして10分、
酒50ml、みりん50ml、砂糖大さじ1を加え、落とし蓋をして10分、
醤油50ml加えて落とし蓋をして10分、
最後に落とし蓋を外して中火にし、煮汁を全体に絡めたら完成!
冷めて味が染み込んだら食べ頃です。
里芋は作り置きしておくと何かと重宝するのでおすすめですよ。
是非ともお試しあれ!