ぬか漬けをやっていると、ぬか床に入っているぬかの量がだんだんと少なくなってきます。
漬かった野菜には必ずぬかがついていますので、少しずつではありますが、ぬかの量が減っていくのです。
そんな時はどうすればいいか…
そうです。
ぬかを足せば良いのです。
ということで、今回はぬか床を育てていく上で必ず必要になってくる「足しぬか」のやり方をみていきたいと思います。
準備するもの
さて、ご説明するにあたって一つだけお伝えしたいことがあります。
この足しぬかという作業、人によって分量等がかなり違う場合があります。
ですから、これは”蓮池家のやり方”という感じで読み進めていただければと思います。
では足しぬかの模様を見ていきましょう。
用意する主な材料はこちら!
生ぬか
生ぬかはお米屋さんなどで手に入れることができます。
僕は近所のお米屋さんで買っていて、1袋500g入って100円です。
お店によっては無料でお裾分けをしてくれることもあるようですね。
因みに写真の生ぬかは、たまたま入った定食屋さんで無料配布されていたものを頂きました(笑)
もちろんネットショップなんかでも買う事ができます。
有機栽培や自然栽培ものなど、こだわってみるのもありですね。
足しぬかの分量
足すぬかの分量ですが、ぬか床に入っているぬかの1/3以内にするのが良いと言われています。
あまり多く足しぬかしすぎると今ぬか床に入っている菌が薄まり、繁殖力が弱くなってしまうからです。
ということで今回は200g足してみることにしました。
因みに普段は100gのことが多いです。
さて、あまった生ぬかはどうするかというと、冷凍しておけばある程度は持ちます!
とはいえあまり長い間冷凍していると鮮度が落ち、冷凍焼けしてしまうのでご注意ください。
因みに小分けにして冷凍しておくと、次回の足しぬかが楽になりますよ。
塩
冒頭に足しぬかのやり方は人それぞれと言いましたが、塩の分量が一番違うところではないでしょうか。
一般的には生ぬかの7%〜10%と諸説あります。
7%だと今回は200gですので14gということになりますね。
最近僕は塩の量を季節によって変えています。
夏は発酵が強くなるので10%ちょっと(塩分濃度を濃くすることで発酵が抑えられます)。
寒い時期は7%〜8%に抑えるなど、ぬか床の味や臭いを確かめながら足しぬかをしています。
これはやはり好みがあると思うので、ご自分にあった塩の量を研究するのも良いと思いますよ。
ぬかと塩が用意できたら、”一緒に入れるもの”たちを用意!
さて、生ぬかと塩が用意出来たら一緒に混ぜる食材を用意します。
今回は、
・乾燥昆布1枚
・唐辛子1本
・いりこ
を用意しました。
昆布
昆布は一般的に入れている方が多いようですね。
これ、ケチらず高い昆布を入れると仕上がりがとても良くなります。
前は安い昆布を使っていたのですが、一度思い切って高い昆布を入れたところ、「昆布でここまで違うか…」と思ったことがあるので、お財布に余裕がある方はぜひ!
唐辛子
唐辛子は防虫効果があるのと、辛味がぬか漬けの味を引き締めるという効果があります。
防腐や滅菌効果もあるとよく言われますが、科学的な裏付けはとれていません。
因みに僕はキッチンバサミで輪切りにしてタネも入れちゃいますが、丸ごとそのまま入れる人もいますし、タネは入れないという人もいます。
いりこ
いりこというのはいわゆる「煮干し」のことです。
ぬか床にはあまり動物性のものを入れない方がいいというかたもいらっしゃいますが、僕はいりこを入れた方が旨味が増しておいしく感じたので入れています。
大きいものはキッチンバサミでカットすると良いでしょう。
頭と内臓を取って入れると臭いも和らぎます。
その他に入れると良いもの
その他にも、「乾燥椎茸」や、「実山椒」、「柚子の皮」や「たまごの殻を砕いたもの」なんかを入れると良いらしいですよ!
先日実山椒を試しましたが、風味が増して良かったのでおすすめです。
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うちの母方のおばあちゃんは発酵促進のため、ビールを入れていましたが、、、僕は好きではありません。。
足しぬかを作って行こう!
さて、材料が用意出来たら、足しぬかを作っていきましょう!
まずは生ぬかにお塩を入れ、水を入れていきます。
水の分量は生ぬか100gに対して1カップくらいですかね。
初めは少なめに入れて徐々に足していき、ぬかがお味噌くらいの固さになるのが理想です。
ぬか床に入れたらしっかり混ぜる
ぬかの準備が整ったら、そのままぬか床へINします。
そしてぬかの底から空気を入れるようにしっかり混ぜてあげましょう。
ここで古いぬかとと新しいぬかをしっかり混ぜるのがポイントです。
ある程度混ざったら、先ほど準備した食材を入れて、さらに混ぜます。
最後はぬかの空気を抜くように押さえ、平にします。
これで足しぬかは完成です!
ぬかどこの混ぜ方、YouTubeも是非ご覧ください!
ドーピング
補充するぬかには大きく分けて2種類あります。
今回使用した「生ぬか」と、もう一つが「炒りぬか」です。
「炒りぬか」は文字通り生ぬかを炒ったもので、発酵しすぎるのを防ぐ効果や、殺菌や劣化防止作用があります。
生ぬかをフライパンで乾炒りし(弱火)、水分を飛ばして作りますが、スーパーなんかで手軽に買う事もできます。
そしてそんな「炒りぬか」に味がついているものも売られています。
これを入れるとあら不思議、お店の味に変身してくれるのです。
ただし、味付けが濃い場合が多いので、僕は「風味が薄いな」と感じた時や、「酸味が増えたな」という時にちょこっと入れるようにしています。
そして「ドーピング」と呼んでいます(笑)
「手軽にお店の味」に変身してくれるので、結構便利ですよ。
足しぬかをしたらしばらくぬか休み
我が家では、足しぬかをしたら一旦野菜を漬けるのをやめて、「ぬか休み」の期間を設けています。
大体3日から5日休ませることが多いですが、10日以上休ませるという方もいらっしゃいます。
この「ぬか休み」期間は、新しいぬかと古いぬかが友達になり、菌をぬか床全体に回す効果があるそうなので、混ぜることも一切しません。
足しぬかのやり方は人それぞれ
今回「足しぬか」の工程を文字にしていて改めて、「足しぬかのやり方は人それぞれ」だということを感じました。
皆さんも自分に合った「足しぬか」を研究して、美味しいぬか床に成長させていってくださいね!