ぬか漬けを初めて1年が経った頃、僕には一つの悩みがありました。それは、
ナスの発色が悪い…
というものです。
ナスは、ぬかに漬けていると、少なからず色味が落ちてくる野菜です。
下ごしらえの段階で塩をしっかり塗り込むことである程度色落ちを防いでいたのですが、なかなかお店で買うようなナスの色になってくれませんでした。
そこで色々調べていたところ、釘なんかの鉄分が色落ちを防いでくれるという情報を入手しました。
そして出会ったのが、南部鉄器で作られたドラえもんです。
南部鉄器で作られたドラえもん
出会いの始まりはTwitterでした。
ぬか床について検索していると、土偶の形をした何かをぬか床に入れている投稿を目にしました。
「なにこれ!?可愛い!!」
そんな風に思い、色々検索していたところ、南部鉄器でできた人形みたいな塊を売っていることが判明。
Twitterで見た土偶をはじめ、キティーちゃんやスヌーピーまであるではありませんか!
これは買うしかない!!
ということで色々迷った挙句、僕は南部鉄器で出来たドラえもんを選んだというわけです。
ヌカえもんの実力やヌカに!?
とりあえず物は試しだ!
ということで早速ぬか床に投入し、ナスを漬けてみることにしました。
さあ、このきれいな紫色がどうなるか…
とワクワクしながら1日が過ぎ、翌朝取り出してみると…
お!向かって右側のナスビは色が抜けていましたが、左と真ん中は色落ちしていない!
そしてぬかを落として切ってみると…
おー!きれい!紫色をキープしている!!
折角なので比べていただこう!
ヌカえもんを入れていない状態だと、ちょっと茶色がかってしまうナスが、
色鮮やかな紫をキープ!
1日で効果があったのか、はたまた色落ちしない個体に出会っただけなのかは定かではありませんが(笑)、それ以来我が家のぬか床には常にヌカえもんが入っています。
そしてナスの発色は相変わらずいいです。
鉄ってすごいですね!
ヌカえもんサビサビの危機
ヌカえもんの実力にテンションが上がりつつ、その時は年末年始ということもあり、僕は地元広島に数日帰省することになりました。
そこでヌカえもんに気を良くしていた僕は出発前、ぬか床に体半分埋めてぬか床の蓋を閉じたのです。
だって、戻って来てぬか床を開けたとき、ヌカえもんがひょっこり顔を出してるとかわいいかなと思って…
が、しかし数日後に家に帰ってぬか床を開けてみると、、、
ぎゃー!ヌカえもんが錆びてるぅぅぅ〜〜〜
鉄ってすぐ錆びるんですね…
ぬか床に浸かっていた胴体部分と後頭部は全く錆びていなかったのですが、地表に出ていた顔はみるも無残な姿に。
サビ落としどうやったら良いの!?
パニクりつつ、サビの落とし方をググっていたら、お酢に浸けると良いという情報をゲット。
急いでカナダワシで擦ってからお酢に投入し、
祈るように1日が経過。すると、
きれいになったぁぁぁ!!
そういえば小学校の頃の自由研究で10円玉をきれいにする研究をしたとき、お酢に浸けたっけか。
いやー、お酢様様でございます。
…と思っていたのですが、実はこの方法、注意が必要なんだとか。。
お酢やクエン酸はサビを溶かす処理方法なので、処理をした後よくすすがないと、鉄の酸化が加速するようです。
ヌカえもんはその後ぬか床に全身入れっぱなしでサビとは無縁になりましたが、
もし錆びた場合は水に濡らした布で拭き取るか、お茶っぱで煮てタンニンとサビを化学反応させサビを取る方法が良いようですね。
あと使わないときは、キッチンペーパ&ラップに包んで冷蔵庫で保管すると錆びづらいです。
ということで皆さんも鉄の取り扱いには十分気をつけてください。
いろいろな種類があるキャラクター南部鉄器
南部鉄器でできたドラえもんの実力について書いてまいりました。
ドラえもんだけでなく、キティちゃんやスヌーピーなどいろいろな種類が発売されていますので、お気に入りの鉄玉を手に入れると、ぬか床ライフがより楽しくなりますよ!
アマビエでコロナ退散!【追記①】
昨今のコロナ禍、終息を願わずにはいられませんね。
そんな中、昨年ネットなどで妖怪アマビエが話題になりました。
アマビエは疫病の流行を防ぐご利益があるとされています。
そんなアマビエがモデルとなった南部鉄器鉄玉を発見!
こちらは岩手県にある株式会社及富(おいとみ)さんが製造販売されているものです。
なんでも1つ1つ手作りで作られているのだとか。
ということでコロナ終息を願いつつ我が家にもお迎えいたしました!
かわいい!
これからはヌカえもんと一緒に、我が家のぬか床を守ってくれることでしょう。
気になる方はこちらもチェックしてみてくださいね!
鉄玉の錆について及富さんに聞いてみた【追記②】
アマビエの鉄玉購入をきっかけに、サビの落とし方について株式会社及富さんにお話を伺うことができました。
まずは僕が試したお酢でのサビ落としについての見解がこちらです。
ご安心いただければと存じます。
と言いますのも、既にご存知かもしれませんが錆は鉄分が出ている証拠ですので、錆びたままお使いいただいても私たちの体に害はありません。
なるほど、間違いではなかったのですね。
よかったよかった!
そしてお茶でサビを落とす「茶渋染め」についても伺いました。
赤錆の色がお湯に移る、金気臭が強いという時に行っていた昔ながらの方法です。
これを行うことで錆が黒く染まり、金気臭を抑えることができます。
①表面の錆は金タワシで水洗いしながらさっと擦り落とします。
②水とアマビエ、煎茶などのお茶っぱを煮出して沸騰したら火を止めます。
(水はアマビエの体がすっぽり隠れるくらい、茶葉は明確な量は決まっておりませんが、ティーパック2〜3個あるいは湯呑み茶碗半分くらいを目安に調整していただければと存じます)
③そのまま数時間〜半日(鉄瓶の場合は8〜10時間)放置しておくと鉄分と茶葉に含まれるタンニンが反応し、お湯が真っ黒になります。
④鉄玉アマビエをさっと水で洗い流した後、再度水と一緒にお湯を沸かします。沸騰したらお玉などで取り出し、余熱で乾かします。
※④で色移りと金気臭が収まったら、成功です。
また、玉ねぎなどの野菜と一緒に炒めても段々と黒っぽくなっていきますが、鉄器は洗剤で洗えないため、お料理の匂いがなかなか
取れません。
その点だけご注意いただければと存じます。
丁寧なご説明ありがとうございます!
錆が気になる方は試してみては如何でしょうか。
そして最後に鉄器と錆についてお話ししてくださいました。
自然のものであるが故に経年劣化は必ず起こるものでして、その変化をお楽しみいただけることもまた鉄器ならではの醍醐味です。
もちろん、綺麗な見た目を大事にしたいというお気持ちを否定するということではなく、そのお気持ちは大事に使いたい、大切にしたいというお気持ちからだと思いますので、私どもも、とてもとても嬉しいのです。
錆びさせてしまったどうしよう、、という方がまだまだ多くいらっしゃいますので、錆ても大丈夫なんです!ということを発信していただけましたなら幸いでございます。
”自然のものであるが故に経年劣化は必ず起こるものでして、その変化をお楽しみいただけることもまた鉄器ならではの醍醐味です。”
確かにそうですね!
自然の変化を楽しみつつ、ヌカえもんとアマビエ鉄玉を今後も大切にしていきたいと思います。
みなさま、鉄は錆びても大丈夫でございます!
ヌカえもんが登場!なすの漬け方をYouTubeで公開中!
ぬか漬け男子&ぬか漬け女子がやっているYouTube番組、
「れっつとぅぎゃざーぬか漬け!」
ではなすの漬け方もご紹介しています!
南部鉄器のヌカえもんも登場しますので、ぜひ観てみて下さいね。
チャンネル登録、高評価もよろしくお願いします!
れっつとぅぎゃざーぬか漬け【なす】
そしてアマビエ鉄玉が出てくる「簡単&楽しい「ぬか床」の作り方教えます!」も是非ご覧ください!