ぬか漬けは乳酸菌を多く含んでいるので、腸内環境を整え、免疫力アップにも一役買ってくれます。
昨今、発酵食品ブームという事もあり、再び脚光を浴びたぬか漬けですが、せっかくだったら自分で作ってみたいと思いませんか?
そんな方々に向けて今回は、初心者でも簡単に作れるぬか床の作り方をご紹介したいと思います。
もちろん完成された市販のぬか床でお野菜を漬けるのも良いですが、自分で一から作ったぬか床で漬けると愛着も湧いてきますよ!
ぬか床作りの材料
まずはぬか床作りに必要な大まかな材料をご紹介していきましょう。
この分量は、ぬか床容器の大きさが3.5ℓだった場合のものです。
1.ぬか床容器(3.5ℓ)
2.米ぬか(1kg)
3.ミネラルウォーター(軟水)1リットル
4.塩100g
5.ボウル(※写真にはザルも写っていますが、必要ありません)
6.こんぶ、いりこ、干し椎茸、唐辛子:適量
基本の分量は米ぬか1kgに対して水1ℓ、塩100gです。
ご自分の作る量に合わせて、適宜量を調節してください。
ではそれぞれのアイテムをもう少し詳しく解説していきます。
1.ぬか床容器
きっと一番初めに買わなくてはならないのが容器でしょう。
ぬか床容器は、3ℓ位の容量が初心者には手頃なサイズかと思います。
ただし感覚は人それぞれだと思いますので、自分が管理しやすい大きさのものを選びましょう。
一人暮らしの方はもっとコンパクトサイズの方が良いかもしれませんね。
ちなみに僕が一番最初に購入したのは、トンボの「角型 3.5L 角4型」というものです。
間口の広さと適度な高さがあり、お手頃だったので選びました。
その他にもいろいろな容器が売られていますので、ご自分に合ったものを選んでみてください。
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2.米ぬか
そして一番肝心なのは米ぬかです。
僕はお米を精米した際に出る生ぬかをお米屋さんで購入しました。
店員さんに3.5ℓの容器だとどれ位の量が必要か聞いてみたところ、1kgくらいとのこと。
500g(100円)×2=1kg(200円)
意外と安いですよね。
お店によっては量り売りしてくれるところもありますし、タダで分けてくれるところもあるようです。
生ぬかは時間が経つと酸化してしまうので、出来るだけ精米したてのものを選びましょう。
もし近所にお米屋さんがない場合は、スーパーなどに行くと炒りぬかというものが売られていますので、そちらでも問題ありません。
炒りぬかは、読んで字のごとく炒った米ぬかの事です。
炒ることによって保存期間を長くしたり発酵速度を抑えたりすることができます。
発酵速度が遅いということはぬか床作りには向いていないんじゃぁ?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、炒りぬかでも十分発酵しますのでご安心ください。
もちろんネットショップなんかでも買う事ができますよ。
水
水は日本産で軟水のミネラルウォーターを使いました。
もちろん水道水でも良いのですがカルキが含まれているので、もし使う場合は1度煮沸してカルキを抜き、冷ましてから使うと良いでしょう。
塩
塩は一般的にスーパーなどで売られているもので問題ありません。
ミネラル分が豊富な物を選ぶと良いですが、そこまで気にしていませんね。
僕の愛用は「伯方の塩」です。
ボウル
ぬかと塩、水を混ぜるのに使用します。
だしの素たち
昆布や干し椎茸など、ぬか床を風味豊かに仕上げるための材料たちです。
こちらは後ほど詳しくご説明いたします。
では早速ぬか床作り開始!
さぁ、ぬか床を作っていきましょう!
しかしここで問題が発覚しました。
僕は1kgの米ぬかを購入したのですが、相当大きなボウルじゃないと、1kgの米ぬかは入らないのです。
うちのボウルも500gが限界で、
結局1kg入る圧力鍋で混ぜることに。
圧力鍋もまさかぬかを混ぜるのに使われるなんて思ってもいなかったことでしょう。。
あつおくん(圧力鍋の名前)すまん。。
あとは塩を投入し、
水を入れて混ぜるだけ。
しかし混ぜている途中であることに気づきました。
・初めから食塩水を作っておけば、ムラなく仕上がりそう
ということでぬか床の作り方の改訂版をお伝えいたします。
【改訂版】簡単なぬか床の作り方!
人生の中でぬか床を作る機会なんてそうはないだろうと思っていたのですが、
YouTubeチャンネルでぬか床を作る機会ができたので、過去の反省を活かしながら改訂版としてこちらをご紹介したいと思います。
1.食塩水を作る
水に塩を入れ火にかけ、食塩水を作ります。
火にかけることでカルキも飛びますので、水道水でも大丈夫ですね。
蒸発する分を考え、少し水の量を多くして火にかけましょう。
冷めたら食塩水の完成です。
2.ぬかと水を少しづつ加えながら混ぜる
作った食塩水を少しづつ生ぬかへ入れながら混ぜます。
生ぬかは水分を入れるとどんどん小さくなるので、小さくなったらなったら生ぬかを足し、食塩水を入れまた混ぜるという繰り返しを行うことで、小さなボウルでも溢れさせることなく混ぜることができます。
また食塩水にすることで、ぬか全体に満遍なく塩分を行き渡らせることができるので便利ですよ。
今から作るという方は是非参考にしてみてくださいね。
れっつとぅぎゃざーぬか漬け【ぬか床の作り方】
目指すはお味噌の固さ
あとはひたすら混ぜていきましょう。
目安としては、
大体お味噌の固さくらい
になるくらいまで混ぜます。
ちょっと固すぎるなと思ったら水をそのまま足してあげてOKです。
混ぜ終わったぬかを容器に移します。
わー!ぴったり!!
3.5ℓの容器には1kgの生ぬかでちょうど良かったです!
さすがお米屋さん!!
そして、その他の材料を入れていきます。
ぬかを容器に移し、だしの素達を入れる。
だしの素と書きましたが、ケミカルな方ではなく、”だしの素になるもの”の略ですのであしからず。
入れるものはお好みにもよりますが、僕のお勧めはこちらです。
・昆布:10〜15g
・干し椎茸:1〜2枚
・いりこ(煮干し):数匹(頭と内臓部分をとってハサミなどで細かく切る)
・鷹の爪:2〜3本
・実山椒:1〜2つかみ
こんぶや干し椎茸、いりこは風味を豊かにしてくれるのに一役買ってくれます。
僕はいりこを入れると旨味が増すので入れていますが、動物性のものは臭いが出やすいので入れないという方もいらっしゃいます。
これはお好みで良いと思います。
唐辛子は、防虫効果があるのとぬか漬けの味を引き締める効果があるので入れていますね。
実山椒はお好みですが風味が増しますし、味が引き締まるので僕は入れています。
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これらの分量はぬか床の大きさにもよりますが、ある程度アバウトで問題ありませんよ。
漬け捨て野菜を漬けましょう。
ってなことで、ぬか床の完成!!
と思いきや、大事な工程がもう一つございます。
それは「漬け捨て野菜」を入れる工程です。
漬け捨て野菜って…漬けるんだか捨てるんだかどっちやねん!!
と思ってしまいますが、どちらも正解。
今の状態のぬか床には、発酵するための乳酸菌が少ないので、乳酸菌を増やすために菌の餌である野菜を与え、ぬかを醗酵させていくのです。
そしてこちらのお野菜は3日に1度程度交換しますが、かなりしょっぱいのでまだ食べるのには向いていないのです。
ということで捨てるために漬ける、漬け捨て野菜を投入していきましょう。
どうせ捨ててしまうので、ヘタや芯の部分、キャベツの大葉で十分です!
これらをぬか床に入れたら完成!!
仕込みはこれで完了!
いかがでしたか?意外と簡単にできそうでしょ。
でもこれで終わりではございません。
乳酸菌の量を増やし、ぬか漬けが出来る状態まで持っていくのにはもう少し時間がかかります。
ではどのようにしていくのか、続きをご覧ください。
朝晩2回ぬか床を混ぜる
ぬか床を仕込んだ後は毎日朝と晩の2回、かき混ぜていきます。
混ぜ方は、
2.ぬか床をしっかり混ぜる。
3.漬け捨て野菜を戻す。
といった感じです。
ぬかどこの混ぜ方はこちらをどうぞ!
最初は特に変化が見られませんが、3〜5日経つとぬか床の感触や匂いに変化が現れ始めるのです。
ついにぬか床が発酵開始!
3〜5日日間経過すると、それまではさらりとした感触だったぬかが、クシュっという感触に変化します。
これ、結構テンション上がります(笑)
同時に少し酸味臭がしてくると思いますが、これは発酵している証拠です。
ちなみに僕は過去2度ぬか床を作ったことがあるのですが、1回目は3日、2回目は4日程度でぬか床に変化が現れました。
季節や状況によって時間は違うと思うので、焦らないのがポイントですよ。
漬け捨て野菜は3日に1回新しいものと交換する
先にもご説明しましたが、漬け捨て野菜は3日に1回程度で新しいものと交換します。
新たに乳酸菌を取り入れ、より増殖させていくのに必要な工程です。
そして古い漬け捨て野菜は野菜のエキスをぬか床に絞り入れ、バイバイしちゃいましょう。
少しもったいないな…
と思うかもしれませんが、漬け捨て野菜はしょっぱすぎて食べるのは難しいと思います。
僕は後学のために少し食べてみたのですが…
やはりバイバイしちゃいました(笑)
とうとうやった…ぬか床の完成!
毎日2回混ぜ、3日に1回漬け捨て野菜を交換するという作業を約5回繰り返しました。
約2週間、ついにぬか床の完成です!
…いや、正直言うと途中結構サボりました(笑)
最初の1週間は1日2回混ぜたほうが良いですが、1週間後を目安に1日1回程度にしてあげても問題ないと思います。
ちなみに発酵したぬか床は、匂いが少し強くなってきます。
混ぜ終ったら必ず手をしっかり洗うようにしましょう。
ということでぬか床作りから2週間後、ついにぬか床が完成しました!
早速お野菜を漬け、1日待ってみると、、、
うまい!
まだまだ若い感じはしましたが、しっかりぬか漬けになっていました!
いやー、この感動たるや…
今でも忘れることはできません!
完成までちょっと手間はかかるがその先に待っているもの
さて、ぬか床を作ってから3年が経過していました。
当時の記憶と資料を振り返りながら今回書いたのですが、初めてぬか漬けが完成した時の感動が少しよみがえってきました。そして3年たった今も、ぬか床は元気に生きています。
完成までちょっと手間はかかるけど、その先に待っているのは手作りのおいしいぬか漬け。
そして日々成長していくぬか床と向き合う楽しみが増えますよ。
ぬか床作ってみたいな…
そんな風に思っている方は怖がらず一歩を踏み出してみてください!
きっと後悔しないはず!!
ぜひぬか床作りにチャレンジしてみてくださいね!
ぬか床の作り方、YouTubeでも公開中!
ぬか漬け男子&ぬか漬け女子がやっているYouTube番組、
「れっつとぅぎゃざーぬか漬け!」
では、ぬか床の作り方もご紹介しています!
仕込みから完成まで楽しくレクチャーしていますので、是非観てみて下さいね。
チャンネル登録、高評価もよろしくお願いします!
れっつとぅぎゃざーぬか漬け【ぬか床の作り方】